これまで、画像の信頼性の自動スクリーニングはライフサイエンス分野に限られていました。ツールがブロット、ゲル、FACS、顕微鏡画像のパネルを対象に作られてきたのは、視覚的な根拠がそこにあり、信頼性のリスクもそこにあったからです。ライフサイエンス以外の分野、つまりコンピューターサイエンス、経済学、工学、さらに広くデータ中心の分野では、科学的な主張を担う図は通常、グラフ、チャート、図式、統計プロットです。こうした図は、これまでおおむね自動の信頼性スクリーニングの対象外でした。
精査の目が厳しくなるなか、このギャップは広がりつつあります。AI生成の図は見分けるのがますます難しくなっています。出版社や研究機関の研究公正チームは、限られたリソースで、より多くの分野にわたる、より多くの投稿をスクリーニングすることを求められています。視覚的な根拠の確認が特に難しかった分野こそ、いま信頼性への圧力が特に急速に高まっている分野なのです。
グラフ・チャート・図式・プロットの検出
Proofig AIは最新リリースで、画像の信頼性のスクリーニングを、グラフやデータを多用する分野にまで広げました。Proofig AIは、原稿内のグラフ・チャート・図式・プロットの重複まで検出できる画像信頼性プラットフォームであり、こうした再利用を、1件の投稿内と、オープンアクセス文献との照合の両方で特定します。検出は、複合図全体の単位だけでなく、個々の視覚パネルの単位で実行されます。そのため、ラベルが変更されていたり、周囲のパネルが異なっていたりしても、大きな複合図の中に再利用されたグラフがあれば、自動レビューで捉えられるようになりました。この種の再利用は手作業のスクリーニングで大規模に見つけることが難しく、実際の投稿で視覚的な信頼性のリスクが現れるケースの大部分を占めています。
業界屈指の画像盗用データベース
この検出を支えているのが、PubMed Open Sourceコーパスから集めた1億5,500万点以上の画像からなる、拡充された比較データベースです。これは業界屈指の規模を誇る画像盗用データベースです。比較対象が大きく、焦点が絞られているほど、パネル単位の検出は、似ているだけの一致や誤検出ではなく、意味のある一致をより確実に提示できます。
分野横断のスクリーニングに対応
データジャーナルや定量的分野の学術誌を発行する出版社は、実際の図の種類に合ったスクリーニングの仕組みを利用できるようになりました。分野横断の研究公正プログラムを運営する研究機関は、別のツールを購入することなく、ライフサイエンス以外の部門もカバーできます。グラフを多用する分野の研究者は、意図しない再利用を投稿前に見つけられるようになりました。投稿前は、見つけても影響を小さく抑えられる段階です。Proofig AIは、新たなリスクをより確実に検出しながら、より多くの文献にわたって、より多くの視覚的コンテンツをスクリーニングできるよう支援します。
- 出版社にとっては、より多くの種類の学術誌にわたる、幅広いスクリーニングを意味します。
- 研究機関にとっては、より多くの分野にわたる、研究公正の監督の強化を意味します。
- 研究者にとっては、視覚的な再利用や画像の信頼性に関するリスクを投稿前に見つける機会が増えることを意味します。
今回のリリースのその他の内容
今回のリリースでは、プラットフォームのその他の部分もいくつか強化されています。
- AI生成画像の検出を、新しいモデルと追加の再学習によって更新しました。引き続き、正当な科学画像での偽陽性の削減に重点を置いています。
- より大きな原稿や複数アップロードのワークフローに設定で対応できるようになり、大量の案件を扱う研究公正チームにとって、出版社規模のレビューがより実用的になりました。
- レビュー効率に関するベータ版の改善により、正当な重複や冗長な重複によるノイズを減らせます。
- プラットフォーム全体で、検出精度と処理速度が向上しました。
画像の信頼性をめぐる課題は、常に変化し続けてきました。視覚的な根拠の形は変わり続け、原稿はますます複雑になり、画像の加工や生成に使われるツールはますます高度になっています。今回のリリースは、信頼性の課題が向かう方向、つまりより多くの分野、より多くの図の種類、そして出版ワークフローのより多くの段階へと広がっていく方向を反映しています。
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